junshimura’s diary

適当なタイトルが思い浮かびませんがこれがjunshimuraだっていう

VR体験の「谷」を越えたい

VRの盛り上がりがいまいちのところがあるので、現時点を少し、まとめてみました。

本格的な普及を迎えるはずのVR

つい最近、VR界隈で話題になったのがこれです。

www.moguravr.com

VRゴーグルの雄、Oculus社の開発向けデバイス「DK2」が販売終了となった、ということです。既報の発売予定である「Rift」が控えており、本格的な一般向けの発売にステージが移行しつつあることを意味します。

www.oculus.com

また、一般向けのニュースでは、東京ゲームショウのVRを大々的に扱っています。

www.yomiuri.co.jp

しかしながら、あまり一般での盛り上がり感は薄いままです。期待感が大きいとは言いがたい状況で、消費者と開発者ではかなりの温度差があります。

一向に拡がる気配の無いVR

こうして一般の認知度はそこそこあり、ゲームに興味がない人でもニュースでは観たことがある、という状況にもかかわらず、普及しません。

普及に繋がりそうな事例として、こういうものがありました。

www.itmedia.co.jp

新築マンション情報誌で完成前の内覧をVRで可能にするコンテンツを開発し、ゴーグルを本の付録に付けたものです。これに対して開発者は熱が上がりました、普及の着火点になる期待がありましたが、現時点でそうなっていないのは明白です。

スーモはあくまで「スーモ」、一般消費者から観たVRでは無い

このコンテンツで、「VR未体験の人に体験してもらう」という機会を得られるのは非常に有効と捉えれます。問題は、そこから拡散するか、というところです。一般の人はこういう反応になるでしょう。

  1. 情報誌『SUUMO新築マンション』が欲しい人が手に取る
  2. その中の一定の人がアプリをダウンロードし、ゴーグルを使う
  3. VRが何なのか理解はするが、感動するかは分からない
  4. そのマンションに興味が在りそうな人には拡める

こうして、VRに興味がない人が手には取りますが、拡散するには弱い面は否めません。

無料体験は貴重な機会!開発者が夢見た「VR体験キット」

開発者は常々、一般人の関心が薄いことに残念な印象を抱き続けています。体験し、素晴らしさを知り、それを開発し提供することを望んでいます。そして、「スゴイねこれ!」と共感したい、ビジネスにしたいと目論んでいます。恐らく開発者の多くは前述の高価($350でした)なOculusRiftDK2を、日本国内であれば手間のかかる海外通販によって入手し開発しているはずです(送料と関税もかかるので安くありません)。なかなか一般の人たちが見向いてくれないところに、「本の付録がVRゴーグル」というニュースに色めき立ちました。

  1. VRは数年前に体験済み
  2. VRは素晴らしい
  3. VRデバイスはなかなか手に入らない
  4. スマホを使うゴーグルでさえ家電量販店の店頭でお目にかからない
  5. もし欲しくてもとても高価
  6. そういう中でほぼ無料で頒布されるVRゴーグルって超貴重だ!
  7. これで一般人に少しは浸透する可能性があるかも、口コミで拡がるとか

こうしたロジックで考えますが、その後、ニュースで大々的に報じられることもありませんでした。

拡げるには体験者を増やす、口コミは無理

これまでに私も多くの人に体験してもらいましたが、まず「やりたいです!」と言ってくる未体験者はほとんど居ませんでした。まずこちらから「やってみませんか?」と声をかけてようやく、やる程度です。ニュースなどで知っている人も、「面白そうだけど3Dメガネの映画館みたいなのでしょ」くらいの感覚です、やろうとはしません。そして、やった人も「わ~スゴイ!」という反応にはなるものの、他人にその感覚を説明しても伝わりません、これは開発者なら何度も経験していることです。体験して貰ったひとも我々開発者と同様に、伝えたくて悶々とするに留まり拡散は出来ません。そうなると、体験者そのものを増やし続けるしか無いコンテンツだということになります。

体験者を増やす方法

それでは実際に体験者を増やす方法を考えてみましょう。

配慮すべきポイント

現状、考えうるポイントは以下があります。

酔いやすい

場合によっては悪い体験をもたらす可能性があり、避けたいところです。かなりの個人差が認められ、立ったままで居られない人や何ともしない人も居ます。マインクラフトなど3Dゲームに親しんでいる小学生は大丈夫ですが、3DCGに慣れていない方は酔いやすいようです。因みに自分もかなり酔います。これは、ハードの進化とコンテンツの作り方で払拭される可能性があるので、勿体無いことになります。

視界を塞がれることに対する不安

VR提供者や周囲の人間との信頼関係がないと、ゴーグルを被っている間に何かされる、泥棒に遭うなどの可能性に大きな不安をいだきます。

コンテンツの好み

例えばタッチ画面の登場と同時に流行したAngryBirdsのように、誰でも楽しく遊べることが大切です。

VR「ならでは」の体験

3D描画が可能なコンシューマゲーム機初期のタイトルで「3D麻雀」がありましたが、目新しさだけで全く流行はしませんでした。ただ3D化しただけではゲーム性が変化なく、同様なものに「単純に3DCGをVR化したゲーム」が挙げられます。

こうしたことを考慮し、とにかく体験者を増やすことが肝要と思います。

誰が体験者を増やすのか

口コミが無理な以上、未体験者をクロールし体験してもらう事が必要になります。そうなると、

  • VRを気軽に体験できる場所を多く設置
  • ある程度のセキュリティの確保

ということになります。ハードにはファーストパーティーによる協力が不可欠で、PlaystationVRにコミットしているバンダイナムコの原田さんもよく、おっしゃっています。

【佐藤カフジのVR GAMING TODAY!】「サマーレッスン」は“VRの未来”のための試金石 - GAME Watch

原田氏が特に口を酸っぱくして主張していたのが「理解されない、理解されたい、VRの魅力を幅広く伝えたい」ということ、その1点だ。

 一般向けのパブリッシャがこうして普及を支えて欲しいと思う中、一方で開発者コミュニティは非常に強くつながり、盛り上がっています。

nlab.itmedia.co.jp

東京ゲームショウでもニュースではVRが大きく捉えられていましたが、PlaystationVRはビジネスデイでは報道向けで体験できたのみで、一般公開日も体験できた人はかなり限定されていました。VRを見たければ、インディーズブースに行った方が触れたはずです。

開発者は東京ゲームショウが起爆剤となり、来年の発売で大きく飛躍すると期待していましたが、起爆剤が未だ無い状態です。ビジネスとしてはゲームのロケーションでの拡がりはあり得そうですが、やはり、「未体験者が体験したくなる」という仕掛けは必要になると思います。

実際に拡散させる方法を考える

では、実際に未体験者にリーチする施策を考えてみます。

プロモーションを360°ムービーで

先ず、体験したことがない人たちへVRの価値を理解してもらうことを主眼にします。VRは専用のハードが必要ですが、それがない場合に近い体験となるのが、以下のような360°ムービーです。再生中にマウスでドラッグすると視点が変わります。

youtu.be

こうしたコンテンツから「視点が変わる」という事を想像してもらい、そこからVRへとつなぎます。更に遠近感が伴うとすれば、体験してみたくなります。このムービーから「リアルなフライトシミュレーターが遊べそう」と考えた所に、そうしたVRを提供出来ればいいと思います。VRではない視点のゲームは無料、VRは課金でも可能性がありますね。

開発者はイベントでコンシューマへ提供

開発者は一般へ拡がらない感覚、そしてVRを知る者同士の共感により、密に繋がりやすい状況にあります。とこうしたムーブメントを更に進め、例えば体験時間を30秒に限定したゲームのコンペを実施し、開発者が展示するイベントなどがあれば良いでしょうか。現状では操作方法等で統一感が無いので、観てかぶるだけの限定コンテンツでいいと思います。前述のような映像コンテンツのみで制作する方法もあるので、創る側も参入しやすい形が可能です。作る人達は、非開発者の反応を得られる貴重なロケテストとなります。

 

普及がスピーディーに進められることを、開発者は誰もが望んでいると思います。海外では立派な投資対象になっている状況で、国内が劣勢に立たないためにも、今後、注視していく必要があります。

正しいノーマライズとは。

正しいノーマライズとは。
これを読んでの感想です。
http://benesse.jp/blog/20150914/p1.html

私学には義務化されていませんが、障害者差別解消法により、障害者であることを理由にサービスに差を付けない義務化が一条校に課せられます。
物理的な四肢の障害等はこれまで大分、改善されていますが、今回のは発達障害等も含まれます。事例では人前で発表出来ない生徒はビデオを用いる等の配慮をすることになっています。
頭脳労働を教授する場合の物理的な障害は、特に問題ないかも知れませんが、例えば、上記のようにプレゼンテーションが困難な人が、それを要求される職能を学ぶ学科、例えばゲームデザインを選ぶとどうなるか。ビデオでのプレゼンテーションでは、質疑応答も出来ませんから不完全です。そして、 そのスキルが社会に出た時に求められる事が明確であれば、修了の条件にもなり得ます。さらに、その後の社会人となったときに、ビデオでプレゼンテーションしか出来ない人を受容する企業がどれくらい在るのか。
考え方はいくつかあります。
先ず一つ目は、社会が受容する体勢になること。プレゼンテーションがビデオでも許されて、他の部分で補えれば採用される可能性はあります。
もう一つは、別の職能を探求することです。他の頭脳労働が可能なら、それを選ぶと良い。例えば四肢の障害者が敢えて酪農を営みたい、とは(機能補助が未発達の現時点では)考える人は少ないでしょう。
職業の選択肢を拡げるには色々、方策を考える必要がありますが、それぞれで重要なのは、障害を本人が自覚して自律できることです。若年性アルツハイマーを患う人は、それに気付けばメモを取りまくります、歩けない人が車イスを用いるように。
障害をきちんと明確化するのに必要なのは適切な診断ですが、その前に保護者の意識が必要です。日常生活に問題ない状態なら放置したい、顕在化して途方にくれるのを恐れています。それを解消するには、社会全体が正しく把握し、多様性を認めることが求められます。肌の色や性差も同じです。
精神障害を補う人工知能という観点も、これから考えられるでしょう。

アイデア出しの道具とニューラルネットと

さて、何となくですが記事にしたくてブログに投稿します。

FBの石井さんの記事で、こういうカードを拝見しました。 

I made brainstorming support tool.完全に「固有言語に依拠しないブレストツール」とは行かないまでも。連想の四法則。これと汎用性の高い発想トリガーSCAMPER 。両者は思考の作用的に被りがある。も...

Posted by 石井 力重 on 2015年8月16日

これの使い方は、元ネタから何らかの関連性によって派生する「何か」を繋げて、アイデアを拡げるのに用いるとします、というのを勝手に考えてます(笑)。ってうかこれは自分なりの発想法ですので、その辺をご了承下さい。

例えば、「新しい自転車を考えよう」だとすれば、

「自転車」ーー[類]ーー「3輪車」

「自転車」ーー[類]ーー「オートバイ」

「自転車」ーー[削]ーー「車輪」「ハンドル」

「自転車」ーー[接]ーー「人のお尻」「人の掌」

とか。このとき、「自転車」と類似する3輪車は、何が[類]かと考えると、「動力源が人間」ということになる。「動力源」という次元の評価が「人間」、とできる。

 また、自転車を構成する部分を解くと「車輪」がある。こうして自転車をまとめてみると。

  • [動力源]:人間
  • [車輪]:二つ
  • [構成物]:車輪
  • [接する]:人の体

とかなる。これが自転車の定義になり、これらを満足すれば「自転車」になる可能性が高い。ここで考えてみると、リアカーがそれにあたる。じゃあ、リアカーと自転車の差分を生む次元は何なのか、と考えると、「止まると倒れる」かどうか。じゃあ条件を足そう。

  • [動力源]:人間
  • [車輪]:二つ
  • [構成物]:車輪
  • [接する]:人の体
  • [停止状態]:倒れる

こういう感じで自転車を定義付がで来たら、それぞれの次元を変えてみる。動力源だけ人間じゃない、エンジンにするとオートバイ、車輪が3つなら三輪車、それは新しくない、とか。先ずは安易に変えてみながら、模索してみる。ここで自分が考えたのは倒れない自転車なら欲しいな、と思います、止まるときに停止するエネルギーをジャイロの回転に変換したらブレーキかけると倒れない自転車の完成!みたいな。


既定の次元が既知のよくある評価軸の場合、既存の物がある可能性が高い。ここで何か出てしまうなら、新しい軸を加える。「明るさ」「大きさ」「食べられる」「腐敗する」など。そこはかなり新しい、あとはそれで出来上がるものをまた、別の次元で評価する、商品化するならコストや売り上げ予想は必須だろう。

 

他方、こうしたアイデア出しをニューラルネットなどを使ってマシンラーニングしたAIが考え付くか、ということを想像してみる。

まず、自転車の定義に関しては画像認識だけでも「2輪」「人と接する」ぐらいは出来る。動画の認識が出来る学習をしたなら「停止状態で倒れる」も可能だと思う。そうやって「自転車の条件」を学習で獲得したら、そこに新たな価値観=評価軸の次元が出来上がってるかも知れないし、勘違いもあるだろう。

これからはそういう使い方で、AIを活用していくのでは無いだろうか。恐ろしいAIの前段階ならこれが一番いいし、近いところで目指すべきはここなのかな、と。

www.itmedia.co.jp

を自動化する。